ふくべ 札幌の名店の灯がまたひとつ・・・ | 大盛上等!ダイエット挫折日記 in 札幌

ふくべ 札幌の名店の灯がまたひとつ・・・

「ラーメン食いに行くべ!」
「おう!行くべ行くべ!」
「どこに行く?」
「ふくべに行くべ!」
「おう行くべ!行くべ!」




まだ時代は昭和の後半・・・。
学生時代に授業終わりに幾度と無く交わされた会話。



正直言えば、もっと「味」が好きなラーメン屋は他にもあった。

でも、この迫力と満足感・・・。
胃袋だけじゃなく、何かに飢えていた心まで満たしてくれた。

若いってだけで「何でもできる」と思っていたし「何だってチャレンジしたい」と思っていた。
毎日が充実していながら、常に何かを求め続けていたあのころ。



酒を酌み交わしながら熱く語りあう安い居酒屋での会話とは違い、たわいも無い話をしながらガツガツと貪り食ったふくべのラーメン。


迫力あるもやしの山に、なんだかわからないが「熱き血がたぎる」のを感じていた。



貧乏学生でしかなく、何者でもなかったあの頃。
熱い気持ちをどこに向けていいのかさえわからなかった自分にとっては、その気持ちを静めるにはちょうどよいビジュアルだったのかも知れない。



心の中で「うおー!」と意味無く叫びながら挑むように貪り食ったラーメン。



当時は現在のようなコの字カウンターじゃなかったはず。

カウンターにはガスの元栓が備え付けられていて、鍋や焼肉なんてメニューもあったような記憶が残っているが、もしかすると記憶違いかもしれない。



山のように盛られたもやし・・・。
ナミナミと注がれたスープ。

お盆の上でスープをこぼしながら運ばれてきて、提供時には親指が入っている(笑)


「もやしが多いだけで、そんなに美味しく無いべや」

そんな事をいう輩もいた。

実は自分も「美味しく無い」とは言わないが
(突っ込みどころは満載だよなぁ・・・)
なんて思っていた・・・・いや、正確にはそんな記憶が刷り込まれていた。




でも・・・本当にそうだったっけ?

雰囲気が好きだから、もやしがたっぷりだから・・・
そんな理由だけでこの店に来ていたんだっけ??



札幌に戻ってきてからしばらくは行かなかったのだが・・・。
ふと記憶の糸を手繰り寄せたくて2年ほど前に久しぶりに訪問した。



あらためてじっくり味わうと・・・・

美味いよコレ!!(*o*)

そうだ!
オレはこの味も大好きだったんだった!!

皆と過ごす極上の時間。
もちろんそれも重要なファクターだったけど、結局はここのラーメンが大好きだったんだ!


それ以来、ここ1~2年はちょこちょことお店に足を運んで来た。

お店は改装されたし、メニュー表も雰囲気も変わった。
でも、山盛りもやしにナミナミのスープをこぼしながら運んで来る様。

変わらないなぁ・・・・。


ここは未来永劫、このままだろうし、トレンドなんか関係なく「ふくべ」は「ふくべ」だろう。。。。

なぜだかそう思っていた。



だが・・・・。

11月末で閉店!

そんな信じられないニュースが飛び込んで来た。

相変わらずの満席で繁盛しているお店を見ると、閉店の理由は少なくとも売上げ上の問題ではないだろう。

悲しいけれど・・・。
やっぱりこれも時代の流れなんだろうか。


残念としか言いようが無いが・・・
またひとつ札幌から名店の灯りが消えた・・・・。


今まで本当にありがとう!
沢山の美味しさと、沢山の元気をいただきました!!

沢山の人の記憶に残る一杯だったと思います。
ご馳走様(T_T)


「今日の一言」
  名店の
    記憶を胸に
      箸を置く
      

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